OKAWA ARCHITECTS OFFICE - 株式会社大川設計

ビル、店舗、住宅設計とインテリアデザインの一級建築士事務所:株式会社大川設計

作品-土地活用:港北ニュータウン ビル設計

港北ニュータウンに、古くから土地をお持ちのF氏が、土地の利用相談に見えました。
区画整理で振り分けられ、以前より小さくなってしまったとは言うものの、角地で好条件のものでした。
いくつかのご提案の中からまとめていった結果、1~4階がテナント、5~7階が賃貸住宅、8階がオーナー住宅となりました。パイロットというご職業から、ビルの名前はl'ala(仏語で翼の意)-ラーラという言葉の響きも、とても素敵です。

30坪の土地を有効利用したペンシルビルは、当時、まだ回りが更地の状況の中ではかなり存在感のある建物でした。


 l'alaが完成してまもなく、この交差点の対角の角地を同じく区画整理で割り当てられた方から、連絡がありました。土地の大きさや、角地という条件が似ているということもあるのですが、l'alaのデザインが気に入って、ご自分のビルも、これに調和する建物にしたいとの事でした。

"ハーモニー"という言葉や、デザインの専門的な言葉が出てきて、驚いていると、それもそのはず、オーナーはカレンダーや花火の写真を手がける有名なカメラマンの方でした。

Mビルは1.2階がテナント、3~5階が賃貸住宅。6階がオーナーの住宅となり、l'ala同様にテナント、住宅ともに、すぐお客さんもつきました。



 こうして、2件のペンシルビルを完成させると、港北ニュータウンの各方面より、声がかかり、営業をしていても、「今度、見ておいてくださいよ」と、この2件のご案内をさせていただく事により、一気に信頼度が高まるのが解りました。
もともとお話が進んでいて、良い信頼関係にあった方にも、この2件の設計を経て、更に信頼していただけたように思います。

仲町台の駅前にある、プリサイドビルのオーナーも、その一人です。
単に採算面で優れた設計をし、有効な土地利用の方法を探るだけでなく、質の高い建物を創れば、それを認めて、価値がつき、更にお客さんがつくのだということを、前の2件が上手に説明してくれたのです。
 プリサイドビルは1階に「陶心庵」というお茶のお道具と陶芸のお店、当時広すぎたこのお店の一部を改修してできた、鮨蔵という、お寿司屋さん(今ではすっかり人気店です)。2階は事務所が5つ。
3~6階には4戸×4層、計16戸の賃貸住宅という構成で、ほぼ100%の稼働率です。